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ワイン総合研究所  渡辺 正澄
 
 

もう20年ほど前の秋に、フランスはブルゴ−ニュ地方のワイナリ−を視察した。その折のワインのテイステイング時に、提供頂いた料理では「ハムとパセリ−のゼリ−寄せ(ジャンボン・ペルシェ)」が一般的であった。これが樽熟白と共に味わうと意外に合って美味しかった。

 このジャンボン・ペルシェの美味しさが忘れられず、帰国してから何回となく思考錯誤を繰り返しながら試作した。最初のイマ・イチ〜からピタ・イチ〜を経て、ピタ・ピタ!とうまくできたときは、誰もほめてくれなかったが、ウキウキしながら樽熟白ワインと共に味わった。そのワインとは幸いにも、「ブルガリアのモンラッシェ」と言われる樽熟白の「ゴ−ルデン・リズム・シャ ルドネ」とのめぐり逢いである。このワインと自己流の「ハムとパセリ−のゼリ寄せ」とを初めて合わせたときは、なんと!なんと!夢の相性!嬉し涙が出そうになった。

そこで今回は、自己流の「ハムとパセリ−のゼリ−寄せ」のほかに、急なお客様の訪問でも、まごつかないような、魚介と野菜の小料理や鴨の燻製とブル−ベリ−などのゼリ−寄せなども、あらかじめ工夫して作ってみて、様々なブルガリア・ワインと合わせた。それらがどんな風に合うのか楽しみながら調べた。

 





ジャンボン・ペルシェ:ブルゴーニュのワイナリーで撮影(2000年9月) 

 

 
    1.ハムとセリのゼリー寄せの作り方(4〜5人分)
      
 

図1:ポリ容器にポリラップを敷く 図2:ハムとゼリ寄せを詰める 図3:下面を上にしてラップを外す 図4:ゼリーよせを縦に切る

1-1:フライパンに少量のオリ−ブ油で小玉ニンニク(1個)の千切りと玉ネギ1個(中)を炒めてから、包丁でザク切りしたパセリ(半束)、セロリ(半本)などと共に、アルコ−ル分を飛ばした(煮きった)シャルドネ(350mL)にまぜて、塩・コショ−適量、ゼラチン5袋(25g)、粒状鶏ガラス−プ(味の素)適量、ヴィタミンC少々などを加えてミキサ−で液状にした。この液状物は、生暖かい状態にしておく。なお、この時のゼラチン量は、通常の使用量の2倍以上を加えた。これは冷却してからゼラチンで固化した形が崩れないようにするため。さらにこの液状物は、ポリラップを風呂敷状に敷いたポリエチ容器(770mL)中に移した(図1−>図2)。ポリ容器に移した後で、合わせるときのワインの風味と一致するように、ここで一度、調味の微調整をしておく。

1-2:このポリラップを敷いたポリエチ容器内部の液状物(料理)中に、さらに温湯で軽く温めたハム(260〜300g)を細長く適当に切って流し入れる。ここでポリエチ容器の蓋をする。これを冷蔵庫にいれて料理全体を冷やしてゼラチン入り料理を固める。完全に固まったら、ふたを外してポリラップの包みから料理を離して、大き目な皿(図3)に、料理の上面(パセリで緑が濃い方)が下になるように載せる。よく固まった料理は、包丁で縦に2cm幅で切り開き、適量を皿に載せる(図5)。さらにこの料理の周りは、セルフイ−ユで飾り、パセリ少々(真中の黒く見える部分)を、切り分けたゼリ−寄せの間に飾る。

このハムとパセリーのゼリー寄せ中にあるニンニクの風味は、樽熟したゴールデン・リズム・シャルドネの樽香と相乗して、忘れられない優雅な味わいになった。さらにゼリ寄せ全体の風味がこのワイン全体の成分に合う!この素晴らしい相性は気分まで陽気にしてくれた♪



      

図5:1人分のハムとパセリーのゼリー寄せ 
(ジャンボン・ペルシェ)

 
 

2.缶詰イワシとホワイトセルリのゼリー寄せ(1人分)

小イワシの醤油風味の缶詰めは、値段も安いが成人病に効果のあるEPAやDHAの多い健康食品だ。この小イワシを食事のはじめに、いかがだろうか。イワシの醤油煮缶詰から取り出した小イワシ3匹とホワイトセロリ(千葉県産)適量を小皿に並べ、アルコール分を飛ばした(煮切った)辛口白のシャルドネ90mL+レモン汁10mL+ゼライス(ゼラチンパウダー1/2袋(2.5g)+カツオ風味の粉末だしの素(ヤマキ)適量・塩・コショー適量を混ぜたソースを軽く温めて混ぜてから、小皿中の小イワシとホワイトセロリーに振りかけて、そのまま冷蔵庫で冷やして固める。これを、よく冷えた白の辛口のホワイト・マヴルッドやペンタグラムと合わせて、軽く1杯味合う。美味しいですね! もし合わせるワインの酸味や渋味が、この料理にいくらか合わない場合は、レモン汁や・塩・コショーを少々かけて調味する。料理に添えたホワイトセルリは、この料理にエキゾチックで上品な香りを与えてくれた。この料理は超簡単に作れる。しかも健康的で上品!と、”イワシ”て、ください♪



      
    図6: 小イワシの水煮缶とホワイトセルリのゼラチン寄せ
 

 

3.銀鮭の梅干味とホワイトセロリの若葉のゼリー寄せ(1人分)

これも、前記のイワシとホワイトセルリのゼリー寄せと同様に、簡単でおいしく見た目にも、鮮やかな小料理である。小皿の上にのせて電子レンジで加熱後冷やして、辛口白ワインと合わせる。

作り方は、小皿に生の銀鮭の切り身1切れ、やや大きめで柔らかい、しそ梅干し(紀州南高梅)を、箸かホークなどでペースト状に崩して銀鮭の切り身の上に引き伸ばして塗る。新鮮なホワイトセルリの葉の数枚を手で千切って銀鮭の上に置く。これを電子レンジ(600W、約1分10秒ほど)で加熱する。加熱しすぎると、美味しさが減る。そのあとで、これらの材料の上にアルコールを飛ばした(煮きった)辛口白のシャルドネ90 mL+レモン汁10mL+ゼライス(ゼラチンパウダー1/2袋(2.5 g)+カツオ風見粉末だしの素(ヤマキ)・適量・塩・コショー適量を混ぜたて40℃ほどに温めた液を、皿の中の銀鮭、シソ梅干しホワイトセルリの
上に流しこみ、冷蔵庫で冷やして固める。
銀鮭には免疫力を高める赤い色のアキタキサンチンが多いことを思いながら味わう。この銀
鮭としそ梅干しの相性は和風味としては最高にうまい。このゼリー寄せの料理は、よく冷えた白の辛口のホワイト・マヴルッドヴィオニエなどと合わせた。それに銀鮭の旨味は、電子レンジの短期加熱のみによって、まったく外部に逃げずに、酸味と塩味のあるしそ梅干しに素晴らしくなじむ! 外人のおもてなし料理にも喜ばれるに違いない。





      

図7: 銀鮭の梅干すりおろし汁とホワイト・セロリの若葉のゼリー寄せ

    4.ホタテと“ぽんさきたけのこ”のゼリー寄せ(1人前)

この料理も小皿と電子レンジで作れて、おいしい簡単料理である。作り方は、フライパンに、オリーブ油1スプーンを敷き、チュウブ入りおろし生ニンニク(S&B) 1cmの量を入れてかき混ぜて弱火でニンニクに色が付き始めたら火を止める。そこへ4cmに切った細いぽんさきたけのこ(高知県産:70グラム)を3,4cmに切って加える。

さらに缶詰の焼き小ホタテ10個+風味のよいケイパー7個+みつばの葉4枚の粗切り+辛口白80mLレモン汁10mL+ヨーグルト10 mL+カツオ風味だしの素・適量・塩・コショー適量を混ぜて沸騰するまで加熱後、ゼライス(ゼラチンパウダー1/2袋(2.5g)を混ぜて溶かす。これらのすべてを小皿にきれいに移してから、ミニトマト1個を添えた後、冷蔵庫で冷やして固める。この料理には、ワインやヨーグルドの酸が含まれているので、やはり乳酸がある
辛口白の高級ペンタグラムに合せた。合わせた瞬間、コレナニ!おいしいの声♪




      

図8:ホタテとぽんさきたけのこのゼリー寄せ

 

5.エビのゼリー寄せ(4〜5人分)


    





  
 



    
 

図9:エビのゼリー寄せの固まり  図10:エビのゼリー寄せとオレンジ+三つ葉の千切り

作り方は、まず車エビ(8匹)の頭と殻をはずす。背ワタを取り除く。フライパンに頭と殻をいれてオリーブ油で炒める。これにワイン半本分(375mL)mLを加えて、4,5分煮込み、えびの頭と殻の香りを抽出する。同時にワイン中のアルコールを飛ばす。 この抽出液は料理用濾紙です。次に、フライパンに、オリーブ油を薄く敷き、小ニンニク1個の輪切リと玉ネギ(中1個)とセロリ半分の千切りを炒めてからミキサーに入れて液状にする。上記の濾紙で越したエビ風味の煮きりワインの抽出液に合わせる。この抽出液に別にオリ−ブ油で炒めた車エビと冷凍むきえびの適量(抽出液中に隠れる量)に、カツオ風味だしの素・適量と塩・コショー適量・タイム少々を混ぜて軽く加熱後、最後にゼライス(ゼラチンパウダー4袋(20g)を、よく混ぜて溶かす。これを、前記のハムのゼリー寄せの場合と同じように、ポリ容器(770mL )にポリラップで包むように入れて冷蔵庫で冷やす。

冷蔵庫で固まったえびのゼリー寄せは、大きめな皿にとりだして、幅2cmの縦切りで分ける。その二つ分を別の皿に載せる。使用したエビ自体に甘味があるので、オレンジをゼリーの脇に添えた。さらに和風味のミツバの千切を少々加えて、やや甘口白のミスケットやムスカットを冷蔵庫で冷やしてから合わせた。

エビは、背の方向にカッコウよく泳ぐ。この料理を食べるときは、それゆえ、食卓から、ちょっと離れて、エビー!エビー!ハピー!と、背中を曲げたエビス顔でカンパイしながら、やや甘口白のミスケットやムスカット合わせて楽しめた♪

    6.あい鴨のスモークとブルーベリーのゼリー寄せ(2〜3人分)

冷凍のブルーベリー(カナダ産)250gを解凍してミキサーで果汁(糖度16,5%)にする。この果汁にゼライス(ゼラチン)10g(2袋)を微温で溶かして、適量の塩・コショーを加える。このスープ状の液を、ポリラップを風呂敷状に敷いたポリ容器(770mL)中に流し入れる。この液の中に、あい鴨のスモークとその一部を切り分けて沈めて、冷蔵庫で冷やして固める。この作業は、1のハムとセリのゼリ寄せの作り方の項で述べた方法とほぼ同じである。ポリ容器内で固まった「あい鴨のスモークとブルーベリのゼリー寄せ」は、容器から取り出してから、4切れ分を小皿に載せる。ゼリーの周辺の一部は、小皿に入いりきらないので、カットした。しかしこの状態でもザグレウス・ワイナリーの名酒・甘口のアイスワイン・NOBLE MAVURUD(糖度約17%)の高貴な風味に優雅にあって幸せ♪ナズドロベ!カン〜パ〜イ! 料理とワインの糖度が、ほぼ同じなので甘味との相性は大変よい。食事の最後に味わったNOBLE MAVURUDは、甘味が心にしみるホットした味わいであった。

       
 

図11:あい鴨のスモークとブルーベリ・ゼリー寄せとNOBLE WINEの瓶 


渡辺 正澄 プロフィール

農学博士(京大)、ワイン総合研究所 代表取締役社長、ワインマスター研究会 代表。
山梨大学工学部応用化学科卒。ドイツ・スペイン国際学会等でワインと料理の相性や醸造学などの学術研究を発表。著名な日本のエノロジストの一人として評価される。
国際ワイン醸造経営協会日本理事、社団法人 日本ソムリエ協会名誉ソムリエ。
1978年、日本醸造協会技術賞 受賞。著書に「ワインと料理の相性ピタ・ピタ講座」 「ワインの常識がガラリと変わる本」「ヨーロッパワイン美食道中」などがある。


   
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