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ワイン総合研究所   渡辺  正澄
 
   カジキマグロのカルパッチョ
   

ギリシャのサントリ−ニ島の居酒屋で、カジキマグロのオリ−ブ油のソテ−に、塩、コショ−、レモン汁、オレガノを振りかけて、タンニン多めで辛口のアシリチコ種の白ワインと合せた。焼いたカジキマグロにオリ−ブ油をかけると、カジキの肉質がしっとりしておいしくなる。こんな例は、旬でないサバやタイの塩焼きで、魚肉がパサついているときにも応用できる。
そこでカジキマグロの刺身に、オリ−ブ油だけでなく、魚肉に付着しやすい撹拌した鶏卵でコクを増すことを考えた。これのヒントは、ブルゴ−ニュの料理”ウフ・アン・ム−レット(赤ワイン仕立てポ−チドエッグ)のように、鶏卵の黄身は、生状態に近いと赤ワインや油分に良く溶けることだ。そこで、カジキマグロのカルパッチョの料理のソ−ス中に鶏卵を加えることを検討した。しかも白ワインにも、赤ワインにも合わせたい。そこで鶏卵を白身と黄身に分けて、白身は白ワイン用に、黄身は赤ワイン用のソースの一部に加えた。ソースを念のため予備実験で、白身と黄身は、それぞれオリ−ブ油に溶け込むことが分かった。これらの事実を参考に、次のようなソ−スのレシピ−を創った。

(1) 撹拌済みの卵白(30%)+オリ-ブ油(35%)+リンゴ・ヴィネガ−(35%)+塩・コショ−適量+こぶ茶適量+新鮮なバジル(大葉))のみじん切り適量のソ−ス。
このカジキマグロの薄切りの刺身に、(1)のソ−スを振りかけて、2010ホワイト・マブルッドに合わせてみた。リンゴ・ヴイネガ−のさわやかな酸味、こぶ茶の旨味、新鮮なバジルなどの共演も加わり、このソ−スによるカルパッチョは率直においしい!!♪ 

もし、このソ−スに、わさびかニンニクを少々プラスすると、タンニン多めのシャルドネロゼ・ワインに合ってくる。さらにヨ−グルドと塩・コショ−または、塩やニンニクを少量プラスすると、マロラクチック発酵をして乳酸があり樽発酵させた2012ビラ・メルニック・ベルグ−レに合ってくるから楽しい。特に、ニンニクと樽香の共演は夢のような味覚でワクワクする。


 

   

(2) 黄身(30%)+オリ-ブ油(35%)+バルサミコ酢−(35%)+塩・コショ−適量+こぶ茶適量+新鮮なタイムのみじん切り(または乾燥タイムの粉末)適量のソ−ス
カジキマグロ自体は、油分がやや少なめな冷旨系食材であるので、レモン汁・塩・コショ−、オリ-ブ油で、あのサントリ−ニ島で味わった白ワインでもよかったのだ。しかし黄身やバルサミコ酢を含んだこの温旨系ソ−スは、本来ならカジキマグロと成分的に合わせにくい、そこで、このソ−スをたっぷり、薄切りのカジキマグロに振りかけて”マスキング(被覆)してしまうと、ピノ・ノワ−ル、メルロ−、カベルネ・ソ−ヴィニョンなどの赤に合って相性は、ニッコリとうなずける。赤ワインのタンニンが強いのでニンニクをソ−スにちょっぴり加えると相性は、ヴェリ−・グット! でした。

        
 

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