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ワイン総合研究所   渡辺  正澄
 

イタリア人にとって人生とは、“いつも食べて(飲んで)、歌って、恋をして”(センプレ・マン ジャ−レ・エ・カンタ−レ・エ・イン・アモ−レ!)が、最高の幸せらしい。ところが、先年ブ ルガリアに旅行した時、ソフィアの大居酒屋で、まさにマンジャ−レ、カンタ−レ、ブルガリア・ ダンスを、人々が幸せそうに楽しんでいたから、これらは、イタリアに限ったことではない。そ んなわけで、元気のいいブルガリアやイタリアの人達に負けずに、今回は旬の料理(サラダ)を 中心に、ワインの相性と共に、ミュ−ジックとの相性も、ちょっと楽しむことにした。

   イチゴと旬

イチゴは、4月から5月が露地物の旬だが、ハウス栽培では、殆んど一年中、収獲されるから、 人生で一度の出合いの一期一会(“イチゴ”・いちえ)“ ではない。おなじみのイチゴには、すば らしい酸味や、穏やかな甘味があり、香りも愛らしくて優雅。この特徴を生かして新しいイチゴ のサラダ(料理)とワインとの相性の発見は、想像しただけでも楽しい。イチゴとワインを合せ るには、両方の酸味・甘味・苦味を一致させることだ。先ずイチゴの甘味と酸味に、ほぼ一致す るワインとしては、やや甘口の白ワインを中心に的をしぼってみた。 ただ、イチゴには、ワインにあるような渋味(刺激味=タンニン)に欠ける。そこで、イチゴに コショウ、ワサビ、チリソ−ス、ワサビなどの温旨系の刺激味(渋味)などと、さらに塩を加え て味を整える。塩はイチゴの甘味に深みを与えて、料理(サラダ)の味わいを一層良くする。一 番簡単にできるイチゴとワインの相性は、イチゴに塩とコショウを振り、渋味のあるやや甘口の ムスカット・オットネルと合せる。これが、“シンプル イズ ザ ベスト”の相性の例。しか し、イチゴを中心に、さらに様々な魚介類、生ハム、チ−ズ などを添えたサラダを作って、お 客様を喜ばすことも、楽しいオモテナシになる。 こんなとき、お客様に、”いちごのうた“(wmv - YouTube )を、ついでに聴いて頂くと春の気分 まで味わえそう。

   1.イチゴとイカのサラダ (2人分)

新鮮な生のスルメイカ(1杯)は、処理して、胴の身と皮の間に指で差し込み皮を除く。身は 3mm幅の輪切りにする。イチゴ(中位の大きさのとちおとめ)約 10個をすりおろし.器で ジュースにして、これにレモン汁(半個分)、ショウガ汁(小さじ半分)、青じそ数枚のみじん切 り、塩・コショウの適量を加えてソ−スを作る。ワインとの相性を仲介するこのソ−スを、輪切 りイカにかけていちごとイカのサラダは出来上がり。これと、やや甘口のムスカット・オットネ ルとの相性は、さて“イカ”が? イカは喉元を過ぎる時、する〜りとしたおいしい余韻が残っ た。さらに、イチゴ、青じそ、ワインの香りなども加わって、いとおしい優雅な相性に、ちょっ とだけ酔ったピタピタ氏であった。

   2.イチゴとキウイのサラダとイカのソテ−(2人分)

キウイにあるマスカット香とムスカット・オットネルのマスカット香は共通している。そこで、 イチゴとキウイのサラダとスルメイカの胴の輪切り(幅3mm)をオリ−ブ油で、軽くソテ−し て、やや甘口のムスカット・オットネルと合わせた。 イチゴは、横に2mmの厚さの輪切り。キウイは、皮をむいて縦に四つに、さらに横にして、3 mmの厚さに切り分ける。イカ、イチゴ、キウイなどを、細かめに切ったのは、ムスカット・オ ットネルと馴染みやすくさせるため。輪切りしたイチゴと細かく切ったキウイに、さらにレモン 汁(1/2 個)、塩・コショウなどを適量混ぜてサラダにする。イカのソテ−とこのサラダを皿に 載せる。

このサラダと冷えたムスカット・オットネルを口中で合わせた。スルメイカの旬は、ま だ 3 月は寒さが残る早春! その頃に歌われる早春賦*を、ふと思いだした。 ♪春は名のみ の〜風の寒さや♪・・・この3番の歌詞の最後に、なんと、♪“いか”にせよとの〜此のごろか ♪〜 いかにせよとの歌詞のご指示に従い、このイカのソテ−入りのイチゴ・サラダとムスカッ ト・オットネルとが、いかような味わいになるのか?すると、 キウイが、ややトロピカルの香 り!そのほか全体に、なかなかイカ〜ス相性だ!(吉丸一昌・作詞、中田章・作曲、早春賦 ダ ークダックス - YouTube
 

   
    3.イチゴ・キウイ・オレンジのホタテのサラダ(2 人分)

新鮮なホタテには、甘味がある。甘味のある食品同士のホタテ、イチゴ、キウイ、オレンジ、白 ワインなどは、お互いに相性がよいはずだ。そこで、ホタテの貝柱4個(直径約3cm)は、そ れぞれ縦5つに切り分けた。イチゴ(中8個)は、それぞれ4等分の輪切りにする。キウイ(1 個)は、縦4等分に切り分けて、さらに、3mm幅のいちょう切りにした。これらのホタテとイ チゴとキウイ、塩・コショウ、グリ−ン・ペッパー、あさつきの千切りを適量、冷蔵庫で作った オレンジの冷凍濃縮(2倍濃縮)果汁少々、オリ−ブ油少々を、混ぜてサラダにした。このサラ ダとムスカット・オットネルを、“ホタテのロックンロ−ル♪”* (安田力也)を聴きながら味 わってみると・・・、なるほど!このサラダとワインの相性の良さが、口中でヒラヒラと舞うよ うな感じで楽しめた。 (*ホタテのロックンロ−ル REMIX ? YouTube )

    4.イチゴと菜の花とスモ−クサ−モンのサラダ(2 人分)

脂の乗ったサ−モンを、スモ−クすると、丁度「ワインと料理の相性表」では中間系食材になる。 それゆえ、スモ−クサ−モンにレモン汁(冷旨系)を多めにかけると、サ−モンの脂分や煙の風味.(ポリフェノ−ル性の揮発刺激味)は、マスキング(被覆)されて、スモ−クサ−モンは冷 旨系ワインと、例えば冷旨系のややタンニンのあるホワイト・マヴルッドと合ってくる。 なお、スモ−クサ−モンで春を感じさせるようなサラダとして、イチゴと菜の花を添えたスモ− クサ−モンのサラダを作ってみた。レシピ−として、スモ−クサ−モン(50g)は、一口大に切 り、菜の花の適量、イチゴ(中10個)の輪切り、冷旨系のマヨネ−ズ 大さじ約2杯とレモン 汁大さじ約1杯、温旨系のマスタ−ド少々、塩・コショウの適量などを総て混ぜる。こうして、 イチゴと菜の花とスモ−クサ−モンのサラダが出来上がった。このサラダは、冷旨系の調味料が 多いので、冷旨系のホワイト・マヴルッドと合せた。予想通りのおいしい相性となった。

    5.スモ−クサ−モンのイチゴ添え:ロゼや赤ワインと

なお、スモ−クサ−モンに、輪切りイチゴを適量添えて、レモン汁のほかに“コショウ”をやや 多めに振りかると、中間系ワインのEMのロゼ・デ・ノア−ルに合ってくる。イチゴの甘味は、 ロゼ・デ・ノア−ルの渋味を隠して穏やかな相性に導く。なお、レモン汁を振りかけたのは、ワ イン中の冷旨系のリンゴ酸や酒石酸とのバランスをとるため。 コショウもワインの渋味に合に あって、優しい味わいになった。

さらに、このスモ−クサ−モンを、赤ワインに合わせてみた。 このスモ−クサ−モンのいちご 添えに、温旨系のスイ−ト・チリソ−スまたはワサビを、少量ずつ増やして行くと、赤ワインと の相性は、ダ・ダ・ダ〜ン?(運命:ベ−ト−ベン)と、よくなる。スイ−ト・チリ−・ソ−ス の加減次第で、赤ワインの名酒、ピノ・ノワ−ル、マヴルッド、メルロ−、カベルネ・ソ−ヴィ ニョンなどにも合ってくる。また好みで、スイ−ト・チリソ−スの代わりに、ニンニク、ワサビ、 マスタ−ドなどの温旨系調味料を使ってもよい。それによって味わいは異なるが合うことに変わ りはない。

 
             
   
    6.イチゴと生ハムのサラダ(2 人分)

皿に食べやすい大きさに、ち切った適量のサラダ菜を敷き、その上に生ハム(6枚)を一口大に 切ってのせる。さらに、イチゴ(中10個)を、それぞれ横に、約2mmの厚さに輪切りしての せて、塩・コショウを振りかける。これらを混ぜ合わせる。イチゴの甘味と酸味、それにイチゴ に不足する渋味をコショウで補ったこのサラダは、冷旨系白でやや甘口のムスカット・オットネ ルに、ピッタリである。

    7. ズワイガニと二杯酢

旬の越前ガニ(ズワイガニ)を食べたくて、だいぶ前の大寒の頃、福井を訪ねた。早速、大名町 にある専門店のノレンをくぐる。テ−ブルに、鮮やかなズワイガニが運ばれてきた。 地元では、このカニのオス(雄)を越前ガニと呼ぶ。体の小さいメス(雌)は、“せいこ”とい っている。その雄ガ二の殻の切り目を箸でおすと、綺麗な身が出てきた。これを二杯酢につけて 食べると実に旨い。二杯酢は、酢 大さじ3としょうゆ 大さじ2の割合で作る。皆、ニコ、ニ コというより、カニ、カニした顔つきとなり、実に楽しい。そのとき、飲んだのは、ブルゴ−ニ ュのムルソ−。カニとピタピタの上品な合い方に、目のさめる思いだ。

カニには、ワインほどの酸味はない。二杯酢につけることによって、カニとムルソ−の酸味が一 致する。日本で獲れるカニは、ズワイガニのほかに、タラバガニ、ケガニ、ワタリガニなどがあ る。(渡辺、藤原:ワイン常識がガラリと変わる本、講談社)ところで、ブルガリアのホワイト・ マブルッドを、カニに合わせるには、やはり冷旨系の二杯酢につけるか、レモン汁をかけて頂く とカニには乳酸はマスキング(被覆)される。またこの乳酸の渋味とホワイト・マブルッドのタ ンニンは相性がよい。

 

   
    8.イチゴ・ソ−スとズワイガニ(3 人分)

市販の冷凍のボイルズワイガニ半殻つき550g(ハサミと脚10本、可食部の足の長さは13 〜16cm) を、ゆっくり解凍する。殻は半分むいてあるので、箸で押し出して皿に並べた。 ところで、甘味のあるイチゴとズワイカニとマスカット・オットネルとを合せる場合、それぞれ の甘味は、微妙に濃さのずれがある。そこで、カニとワインの相性を仲介するイチゴのソ−スに よる甘味を、まずワインの甘味と調和させることが必要と考えた。ソ−スの作り方は、まず熟し た甘いイチゴ(大5個)を、すりおろし器でジュ−スにして、レモン汁(半個分)、ショウガ汁小 さじ1杯、塩・適量、コショウはやや多めに混ぜてソ−スにした。さらに香りがこのソ−スに、 イチゴの香りを邪魔にしないキャノラ−油を少し足すと、ズワイガニの身が滑らかに味わえた。 またイチゴの甘味がワインの甘味より多いときは、用意しておいたレモンを、適量しぼって調節 する。こうやってできたイチゴのソ−スを、ズワイガニの身にスプ−ンで塗って浸み込ませる。 この酢がよく染み込んだズワイガニとムスカット・オットトネルは、ピタピタと合ってきた。そ の上、ズワイガニにイチゴのソ−スの心地よい香りが口中に広がり、食道楽とは、このこと“カ ニ〜”? この実験は、銀座のフィッシュ・レストランの岡田氏と印刷会社の由岐氏からヒント を頂いた。

    9. イチゴとカマンベ−ルのサラダ(2 人分)

中位のイチゴ9個は、横に四つに輪切りする。カマンベ−ル(90g)は、ほぼサイコロ状 (10 mm×10mm×10mm)に切って、これらを皿に入れて、塩・コショウ、レモン汁少々、ス イ−ト・バジルを散らして混ぜる。ワインの渋味に合わせるために、コショウは不足なく振りか ける。このイチゴとカマンベルのサラダは、ムスカット・オットネルと大変良く合う。 ”カモオン・プリ−ズ!の風味なので、チ−ズの好きなお客様にもよろこばれるだろう。このサ ラダに、レモン汁を多めに振ると、辛口白のホワイト・マヴルッドに合い易くなる。

    10.イチゴと巻き鮨

巻きずしに、イチゴに塩・コショウを振っただけの簡単なサラダを添えて、ムスカット・オット ンネルと共に合せても、おいしくて新鮮な気分が得られて意外に楽しい。

    11.イチゴ・ソ−スとしそ梅

庭の梅が優雅に咲き始めた。この頃になると、想いだすのが、“東風(こち)吹かば匂い起こせ よ梅の花、主(あるじ)なしとて春を忘るな”(菅原道真、捨遣和歌集)である。この和歌にあ やかり、しそ梅(ハウス)を、イチゴ・ソ−スに少量まぜ、さらにペパ−ミント・リキュ−ルを、 ほんの僅かに加えた。そして、EMマスカット・オットネルと合わせた。口中でワインと合体し たこの料理は、口元に風が吹くような爽やかさと、ムスカット・オットネルの甘い風味が重なり、 すばらしい相性となった。この相性のヒントを与えてくれた太宰府の神様に感謝したい。この相 性、毎年、梅の咲く頃は試みたいものである。

    イチゴの機能性

イチゴの健康作用(機能性)に注目してみると、イチゴには、ブドウにもあるようなアントシア ニンがあり、目の健康に効果がある。また、ヴィタミン C が多いので、免疫力を高めて、風邪な どに罹りにくい効果、ストレス予防効果、妊婦に必要な B12 や葉酸、ペクチンによる悪玉コレス テロ−ルの低下、糖尿病の防止、便秘の防止、キシリト−ルによる虫歯の予防効果などがある。 www.wakasanohimitsu.jp また、認知症の予防、ピロリ菌の抑制効果で、胃潰瘍や発がん防止、さらに脳血栓防止効果など があるといわれている。www.5aday.net/v350f200/doko/seiri2_n.html

    まとめ

以上、健康的にもよいイチゴと様々な魚介やカマンベ−ルなどを相手に、ここでは主にムスカッ ト・オットネルやホワイト・マヴルッドとの相性を研究した。イチゴをベ−スにしたサラダは、 まだまだ限りなくある。 陽気がだんだん暖かくなると露地栽培のイチゴも増えてくる。また甘味や酸味が多いイチゴも入 手し易くなる。皆様も、旬の食材を何か選らんで、イチゴのサラダをつくり、様々のワインとの 相性の仲介役のソースを工夫して、楽しんで頂けたら幸いです。

 


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